水を一滴ずつ落とし、4~5時間かけてコーヒーを抽出するサマープロダクト。
最新ガジェットなどの体験型ストア「b8ta (ベータ)」を昨年の春に訪れた際、目から鱗で触れたのがこの BRRREWER だった。タンクにフルーツを入れると香り付けできますよ!という半袖姿の体育会系お兄さんの一言に、心奪われたのを今でも覚えている。
そんなコーヒー器具を嬉しいことに頂いたので、ブログでも紹介していきたい。もちろん大好きなオレンジをタンクに入れて香り付けもした!その感想も交えてお伝えしよう。
BRRREWER 公式サイト
https://essense-coffee.jp-official.com/
一滴ずつコーヒーを抽出する『BRRREWER (ブリューワー)』
『BRRREWER』はイタリアのコーヒーレーベル「essence coffee」が手がけたもの。水にコーヒー粉を浸けて成分を抽出する “浸漬式” とは違い、水を一滴ずつコーヒーの粉に垂らす “ドリップ式” を採用している。
まるで炭酸水メーカーのような筐体は意外にも軽く、重さは約1.5kg。主なパーツには衝撃に強いホウケイ酸ガラスやトライタン (哺乳瓶にも使われる素材) を用いるため、カラフェ以外あまり気を遣わずに使えてる。キッチンへの圧迫感も少なかった。
機能的に大きな特徴は、「精密ろ過」という役割を担っているこのフィルターだ。触るとたしかにきめ細かい。特に上のフィルターには「毛管現象」という効果を促す役割があり、水一滴一滴を満遍なくコーヒー粉の間へ通してくれるそうだ。
カラー展開とその特徴について
カラーは昨年登場した「アイス」と「スモーク」、そして「ホワイト」と「ダーク」の4色展開。僕はスモークを頂いた。商品画像だとそのカラフェはかなりスモーキーな印象を受けたが、実物はそこまで。アイスはもう少し明るい色で曇ってるらしい。
カラフェを置く台はラバー素材でマットな触り心地。少しサラッともしていた。一方で定番2色は木製プレート。実用性も踏まえるとカラフェが滑りにくいマットが好みだけど、木製プレートに透明カラフェの定番色は見た目的に惹かれる!
しかも限定色の価格は27,500円 (税込) なのに対し、定番色は24,500円 (税込) と少し安い。いずれにせよ高いよ!と言われそうだが、より本格的な水出しコーヒー器具は更に高いし、サイズもアップする。実はリーズナブルな方だと思う。
BRRREWER で水出しコーヒーを淹れていく!
BRRREWER のパーツは上の6つ。水洗いで済むのでお手入れも簡単に済むのが嬉しい。
まずはフィルターを水に濡らして、コーヒー粉を入れるバスケットの底にセット。次に中挽きのコーヒー粉を入れる。そしてバスケットを軽く揺すり、粉を平に馴らしておこう。
もう一枚のフィルターも濡らしてコーヒー粉の上にセットする。これでコーヒーの粉全体に水を浸透させやすくなった。
あとはコーヒーバスケットをカラフェにはめて、本体のプレートに置く。
余談だが、フィルターの汚れは水でサッと落ちるのですぐに茶色く汚れることはない (10回ほど使うと少し茶色くなってきた)。派手に汚れたり紛失してもフィルターのみを購入できるようだ。
タンクのライン (450ml) まで水を注ぎ、ホコリが入らないよう蓋をセットする。ちなみにタンクはある程度固定されるので、余程の地震でない限り落ちることはなさそうだ。
BRRREWER での抽出後はコーヒーが冷えてないので、完成後すぐに氷で割ることを前提にするなら水の量を400mlほどにして濃いめに抽出するのがおすすめ。
タンクから飛び出たバルブを反時計回りに回すと、水がチロチロと落ち始める。最初は多めに水を出して、フィルター目掛けてコーヒー粉全体に浸透させよう。ハンドドリップでいう “蒸らし” のようなものだ。
最後に水滴が2~3秒に1滴落ちるペースになるようにバルブを調節する。水滴が落ちる感覚がゆっくりな方が、味わいにボディ感が生まれるように感じた。
あとは4~5時間待つだけ!
実際に1ヶ月半『BRRREWER』を使ってみた感想
実際に1ヶ月間、毎日ではないがそれなりに使い込んでみたけど、結論としては「想像以上に良い」印象。高さはあるものの横幅はないので、キッチンに置き続けても圧迫感を感じたことはない。
水出しコーヒーの味わいについて
味わいはすごくまろやか。水出しコーヒーはよく “苦味が抑えられ” と表現されるが、苦味は少なからず感じた (中深煎りのコーヒー豆を使用) 。ただしすごくクリアで、まろやかな苦味。グビグビ飲めて好みの味だった。
なおこの記事用に撮影してるときは浅煎りの豆を使ったけれど、酸味が抑えられてアイスティーのようにごくごく飲めた。これまたすごく美味しい!まだ浅煎りの酸味に慣れないという人も、これなら美味しく飲めると思う。
少しアレンジしてフルーツの香り付け
冒頭でも話した通り、BRRREWER を使うなら一度試したかったのがフルーツによる香り付け。同封の冊子にはカットオレンジを浸けてる写真が載っていたので (オレンジではないが) ネーブルを購入して試してみた。
結果は思ってたほどネーブル感強めではなかったけど、柑橘系の余韻が後半に感じられてかなり好きな風味だった。他のアレンジとしては、蒸らしのステップを普段通り熱湯でするとよりハンドドリップに近い味わいになり、酸味も少し現れた。
夏が終わると収納。そのことも考えておきたい
BRRREWER は風鈴のように、夏の風物詩になりそうだ。これまで使っていた HARIO の水出しコーヒーボトルは、使ってるとき以外は夏であれ収納していたが、BRRREWER は据え置き型。キッチンが常に夏仕様となる。
ただし据え置くということは、夏が終わり収納するときもそれなりに場所を取る。まあパーツは少ないし分解もできるので、嵩張ることはないだろうが、購入する前に収納スペースは確保できるかの確認した方が良さそうだ。
ちなみにお手入れはとても楽。コーヒー粉はバスケットを逆さにして下のフィルターを押すとゴロっと出てくる。パーツは全て水洗いでOK!
まとめ
こんな感じでイタリアの水出しコーヒー器具『BRRREWER』をレビューしてみた。最後に気になった点を挙げると、「カラフェの蓋がない」こと。抽出したコーヒーを冷蔵庫にそのまま仕舞えないので、これは正直痛かった。
そこで最近は、先月頂いたポーランドのワックスラップ『Woskowijka』を使って保存するようにしてる。手入れして使うと1枚で半年ほど持つようなので、気になる人は併せてチェックしてみてほしい。エコ生活は心も満たされて、楽しく続けられそうだ。
BRRREWER 公式サイト
https://essense-coffee.jp-official.com/