コーヒースケールのような筐体。無駄な装飾は一切なく、ミラー磨きのガラスプレートが美しいこのプロダクトは Beasty Coffee の IH プレートだ。
昨年夏のクラファンでは大きな注目を集めていたのも記憶に新しい。数ある IH プレートの中でもミニマルなサイズ感は、ハンドドリップのために開発したとのこと。そこで気になるのが、電気ケトルのように保温しながらも使えるの?という点。空間への圧迫感がどの程度かも気になる。
嬉しいことに先日送って頂き、以前から愛用する同ブランドのケトルを乗せてあれこれ試しているのでその感想をレビューしていこう。
Beasty Coffee by amadana『IH プレート』- 公式サイト
Beasty Coffee by amadana | IH プレート
こちらが Beasty Coffee の IH プレート。火力設定は 100から800Wまで。ケトルを直火にかけると焼け跡が付きそうで嫌だ!という人は、ぜひ選択肢に加えてみてほしいプロダクトだ。沸騰するまでのスピードも速かった (詳しくは後述) 。
価格は税込12,800円。ちょっと高めだが、IH プレートは1万円を下回るとチープ感が目立つ気がする。キッチン周りにこだわる人は妥協しない方が良いかもしれない。
これは余談だが、一度単位で温度調節できるモデルが HARIO にあった。機能性を求める人は HARIO だろうが、やや大きいサイズ感と商品画像から感じるチープ感は気になる。デザインを取るなら Beasty だろう。
■Beasty Coffee (ビースティーコーヒー) とは?
Beasty Coffee は2019年9月に amadana より登場したコーヒーブランド。「インテリアとして、道具として、部屋に置いておきたい、人に伝えたい」、そんな気持ちになるコーヒー器具やコーヒー豆を提案するブランド。
外観レビュー、ダイヤルで直感的な火力調節
右下のノブをくるくる回すと、直感的に8段階の火力設定ができる。その左にある電源マークを長押しするとミュートモードに。電源をONにして、保温しながらドリップするとピーピーッと音が鳴るので僕は基本ミュートにしてる。
表面は耐熱ガラスなので掃き掃除も楽ちんだ。ただし、素材的に指紋の付着が目立った。サイズは横18.5cm × 奥行き19.5cm × 高さ5.5cm。A4サイズ以下、かつ安定感もあるので立てて収納できる。僕は出しっぱ派だが、高さのない引き出しにも仕舞えた。
重さは電源コードを含めて1.3kg。コンパクトだからか、数字ほどの重さは感じない。裏や側面にはファンの通気口があり、プラグは後ろにカチャッと差し込む仕様になっていた。外すときは少し硬め。
■ Beasty Coffee | IH プレート
⚪︎カラー:ブラック
⚪︎生産国:中国
⚪︎電源:AC100V 50/60Hz
⚪︎定格消費電力:800W
⚪︎加熱調理(火力):8段階(100W-800W)
⚪︎本体寸法:約幅18.5×奥行19.5×高さ5.5cm
⚪︎電源コード長:約180cm
⚪︎材質:本体ケース:PA66樹脂 トッププレート:耐熱ガラス
Beasty Coffee の IH プレートを使ってみた感想
理想は FELLOW (フェロー) の電気ケトルように保温的な使い方ができ、沸騰スピードも速いこと。アナログケトルを彼らのように扱えたら最強だ!というのが使う前の願望だ。果たして。
保温は正確にしやすい?
結論「正確にはできないが、1~3度の範囲を安定してキープできる」印象は受けた (さすがに1度単位はむずかしい) 。
具体的な温度管理方法を話すと、水を注いで最大火力の800Wで93度くらいまで上昇させる。そして火力を200Wまで下げ、ドリッパーにリンス (紙の匂いを取るためにお湯をかける) をする。その間に90度くらいまで下がるので、その後は電気ケトルと同じ要領でドリップしてはプレートに戻し…を繰り返す。
お湯を注ぐ感覚が短い場合は、200Wですぐに温度を上げれる状態に。感覚が長い場合は、長時間プレートに置いても温度が上昇しすぎないよう100Wにしてる。
ただしその温度を確認するためにも (そうじゃなくて湯温を知るために) ケトルに温度計を入れる、もしくは Beasty Coffee ケトルのように備え付けモデルが理想だろう。
そして繰り返しになるが、1~3度のブレ、これは正直気になる。僕は結局この調節を手間に感じてしまい、93度になると電源を切ることにした。変に温度をキープしようとすると、味の再現性が落ちてしまうからだ。とはいえガスコンロのわが家でも楽に沸かせられるのはやはり満足度が高い。
沸騰スピードはこのくらい
半袖が気持ちいい4月23日の夕方、800Wの火力設定で沸騰スピードを測ってみた。沸騰環境は室温24度、水温22度 (400ml)。そして結果は3分28秒とかなり良い結果となった。参考までにハイエンド電気ケトル「FELLOW」は3分22秒。
わが家のキッチンは IH ではないのでドリップケトル基準でしか沸騰速度をレビューできないが、これならストレスフリーだ。ちなみに沸騰しても音は鳴らない。
使ってみて気になったポイント
使い始めてすぐ気になったのが、「ファンの音」と「文字のカラー」だ。狙いの温度に到達して電源を切るとファンが鳴るのだけど、結構音が大きい。プロダクト柄仕方ないのは承知の上だが、この点は一番残念だった。
あとは文字盤のカラーだ。見やすさなのか、警告的な意味合いなのかは分からないが、ここは白でいいよ…というのが本音 (本当にわがままである) 。赤は急かされる感じがあり、ちょっと苦手だ。
まとめ:鍋を置いてもOK!
こんな感じで Beasty Coffee の IH プレートをレビューしてみた。ハイエンドな電気ケトルのように保温はできなかったものの、別のケトルで沸騰させたお湯をアナログケトルに注ぐ──という二度手間が無くなったのはやはり嬉しい。楽。
あと実物は商品画像以上にコンパクトなのも最高だった。インテリア映えしやすいアナログケトルを使ってる人、またはそれが欲しい人は、ぜひ併せてチェックしてみてほしい。IH なので鍋など (底径10~14cm) を置くこともできる!