SCAJ で思わず見惚れたコーヒー器具をまとめました。
10月12~14日の3日間に開催されたコーヒーの祭典『SCAJ』。例年をはるかに凌ぐ約16,000人ものコーヒーラバーが訪れた2日目に、ぼくも参加してきた。気になった器具がかなり多かったので、今回は (ウェアも含めて) それらを一挙紹介していこう。
Makuake で先行リリース中のものもあるので、ビビッときたものはなるべく早めにチェックしてみてほしい。では早速見ていこう!
SCAJ で気になったコーヒー器具12選
1. HUA コーヒードリッパー – 漆黒の薔薇
造形美がなんとも美しいこちらは、コーヒー先進国である台湾発のドリッパー。まるで薔薇を思わせるデザインは、花びらがリブ (ドリッパー内の溝) の役割を果たし、抽出速度を遅くするそう。成分がしっかり引き出された、コクのある風味が魅力。
耳新しいのがドリッパー内の温度を保つ「遠赤外線釉薬 (ゆうやく)」機能。ドリッパー内にお湯を注ぐと、熱が釉薬の成分を活性化させ、遠赤外線の短波が発生。この波が微弱な振動を湯に伝えることで、均一性の高い熱伝導となり、コーヒーの成分を効率よく抽出してくれるそうだ。
木製ホルダー内側にはシリコン素材が備わっているため、ドリッパーが傷つく心配もなく、安定して置くことができる。なおドリッパーはホルダーから取り外しできるので、他のホルダーと合わせてもOK。
HUA コーヒードリッパー – 漆黒の薔薇 – Makuake
2. FELLOW – Carter Move Mug
FELLOW のタンブラーに (国内だと) 新色が登場していた。爽やかなイエローやミントから、深みのあるグリーンやブルーまで、初めて見るカラーがずらりと並んでいた。ひとまず SCAJ でのみリリースとのことだが、ぜひレギュラー色に加えてほしい。
ちなみに、FELLOW がディスプレイされていた Kigu Coffee のブースには、目新しくて思わず触りたくなるコーヒー器具がまだまだあったので、ここから3つほど連続で紹介していきたい。
FELLOW | Carter Move Mug – Kigu Coffee 公式サイト
3. Varia – VS3 グラインダー
高さ31cm・横幅はわずか9cmと、狭いキッチンでも常設しやすい Varia の電動グラインダーは、今回のSCAJで一番惹かれたコーヒー器具。フレンチプレス挽きからエスプレッソ挽きまで対応とのことで、これさえあれば勝ち組のような一台。
コーヒーの粉受けをセットする場所にはマグネットを採用。近づけるだけで、スッと所定の位置に戻ってくれる。挽き目ダイヤルの調整感覚はカチカチッというより、”ヌルヌル” 動く感じ。これは本当に使いたい…!
4. SIBARIST – FLAT FAST Specialty Coffee Filter
原料はすべて植物性のオーガニック素材を使用。スペイン・バルセロナの工場で加工されているのが SIBARIST (シバリスト) のペーパーフィルターだ。使用しているジップ付きの袋は土に還る、エコフレンドリーなプロダクトとなっている。
驚くべき特徴は、コーヒーの透過スピード。従来の他社製品に比べて、4~5倍のスピードで落ちるそうだ。そのため挽き目は細挽きがおすすめだそう。これもぜひ一度試してみたい。
5. Varia – マルチブリュワー
香港発の Varia からまたまた紹介したいのが『Multi Brewer』。これ一台でハンドドリップはもちろん、フレンチプレスや水出しコーヒー、そしてマキネッタに至るまで、全4パターンの淹れ方を試すことができる優れものだ。
個人的には色々なコーヒー器具を試してみたいので、これ一台で全てをこなそう!とは思わないが、「器具をたくさん持ちたくはないけど色んな飲み方をしたい」「外コーヒーをもっと楽しみたい」人にはおすすめ。
Varia | マルチブリュワー – Kigu Coffee 公式サイト (10月中旬発売開始予定)
6. Etzinger – etz-l ハンドグラインダー
手挽きミル好きにはたまらないものを見つけた。円錐形の刃を専門に製造している Etzinger (エッツィンガー) 社が手がける『etz-l』は、とびきりスタイリッシュな外観が美しい。硬すぎず緩すぎない挽き目ダイヤルのクリック感も癖になった。
驚くべきことに、ハンドルは本体内部に格納できるため持ち運びにも最適。水筒のように携帯できそうだ。挽き目の調整段階は十分な88段階。エスプレッソからハンドドリップまで対応可能とのこと。販売スタートは2022年11月予定。
7. IFNi – MT. FUJI DRIPPER
静岡にある小さなコーヒー焙煎所「IFNi (イフニ)」が手がけている『MT. FUJI DRIPPER』。初見なのでじっくり触ってみたけど、見た目よりステンレス素材のワイヤーが太く、重みのある印象を受けた。そしてたしかに富士山に見える。
ちょこんとあしらわれた持ち手のおかげで、(多分だけど) 熱をあまり感じることなく抽出後のドリッパーを持ち上げれると思う。製造場所はコーヒー器具ではお馴染み、新潟県燕市の職人により作られているそうだ。
IFNi – MT. FUJI DRIPPER – 公式サイト
8. IFNi – Laid back ceramics ドリップカラフェ
こちらは陶芸家・大江憲一さんと IFNi が共同開発したポット『Laid back ceramics ドリップカラフェ 』。廃棄されたコーヒー豆を釉薬に使用し、環境に配慮しているとのこと。鳥のくちばしのように尖った注ぎ口からは、お湯が垂直に落ちてくる。
また注ぎ口はまるで醤油差しのように取り外しができ、加えて360度回転させることもできる。”手軽に” を意味する『Laid back』という名のとおり、ドリップする姿勢をきっちり取らなくても、好きな体勢でお湯を注ぎやすいとのこと。
IFNi – Laid back ceramics ドリップカラフェ
9. TIGER – Siphonysta 自動サイフォンコーヒーメーカー
サイフォン式コーヒーも自動で淹れる時代が来ていた。TIGER から新しく登場予定の『Siphonysta (サイフォニスタ)』を使うと、通常15分ほどかかるサイフォン式コーヒーをたった3分半で抽出できるとのこと。これはすごい!
家庭での使用を想定しているため価格も6万円ほどと意外にも良心的で、サイズ感もコンパクト。コーヒーが上下に移動するシーンを自動で見れるのはとても新鮮だった。
10. OPTION-O – LAGOM mini 電動グラインダー
まるで炭酸水メーカーのようなスタイリッシュさに惹かれたのが、OPTION-O の『LAGOM mini 電動グラインダー』。LAGOM P64 という、これより大きいサイズのものはインスタで見かけていたけど、mini の存在は初めて知った。
容量は35g入るので3~4杯分は一度に挽けそう。重量も1.5kgとかなり軽量化されているので、頑張ればアウトドアにも持っていけるかも?普段コーヒー器具はブラックを好んで選ぶようにしているけど、LAGOM はシルバーがカッコいい。
OPTION-O | LAGOM mini 電動グラインダー – 公式サイト
11. Cores – ポータブルコーヒーグラインダー C350
ポータブル電動グラインダーでこのサイズ感、待ってました。Makuake で商品情報を見てから気になってたこのグラインダーは、実物もやはりコンパクト。極細挽きから粗挽きまで挽けて、容量は20g。1~2杯分を淹れることができそうだ。
専用ポーチも付いてきて、重量は450gとカメラの本体くらいの重さ。カメラを普段から持ち歩いている僕からすると、全く問題なく携帯できるはず。グリップ部分は凹凸感のある樹脂素材のため滑ることなく握れた。これはかなり人気が出そう。
Cores | ポータブルコーヒーグラインダー C350 – 公式サイト
12. Brewista – Smart Scale 3
最後に紹介したいのが、Brewista から新しく登場したコーヒースケール『Smart Scale 3』。ここ最近発表されるスケールはミニマルなものが多いが、ご多分に洩れず、重さ160gのコンパクトなサイズ感をしていた。
重さ表示のレスポンスも速いし、LEDディスプレイも明るく見やすい。シリコン素材のカバーは、コーヒースケールに珍しくざらっとした触り心地。使用シーンはサイズ柄、エスプレッソがメインになるだろう。
まとめ
来場者数が昨年より遥かに多かった2022年のSCAJ。コーヒー器具も、昨年よりワクワクするものが多いように感じた。各ブランドのブースもレベルアップしていて、見応え抜群の祭典だった!
個人的には、電動グラインダーの導入を検討していることもあり、Varia の VS3 グラインダーが断トツで気になり中。来年のSCAJも楽しみだ。