V60よりも使いやすい、ブルーボトルのコーヒードリッパー。
2015年に日本へ上陸し、日本のサードウェーブ (産地の特徴を楽しむコーヒー文化) の火付け役とも言えるブルーボトルコーヒー。今回紹介したいのは、彼らが佐賀の有田にある窯元とタッグを組み、製作し続けているドリッパーです。
何がすごいって、抽出が長くなっても、挽き目を間違えても、大抵は美味しく抽出できるカバー力!そこで今回は、専用サーバーや竹の繊維を使ったペーパーフィルターの紹介も交えつつ、長期間使ってみた感想をレビューしていきます。
緻密に計算された構造美。ブルーボトルコーヒードリッパー
こちらがブルーボトルコーヒーのドリッパー。一見シンプルなデザインに見えますが、内側には40本ものリブ (線) が。これにより、コーヒーが遅すぎず、速すぎない一定のスピードで抽出口から流れ落ちてきます。
通常のドリッパーは、抽出口からコーヒー斜めに出たりしますが、ブルーボトルはスーッと垂直に落下。ペーパーフィルターと粉のポジションによっては乱れるものの、ほとんど垂直に落ちてきます。見ていて気持ちがいい。
そしてこれは国内生産の恩恵?価格は2,640円 (税込) と、想像よりリーズナブル。ここ最近はヨーロッパを中心に斬新なドリッパーが次々と誕生し、円安もあってか、5,000円を超えることも珍しくないのでこれは嬉しい!
早速ブルーボトルドリッパーでコーヒーを淹れてみる!
ペーパーフィルターに使うのは、ブルーボトル新宿店で購入した専用フィルター。90枚で1,392円とお高めですが、竹パルプを適切な割合で配合しているため、湯通し不要なのが魅力。抽出は Kalita のフィルターより10秒ほど早い印象を受けます。
1杯 (350ml) 用に設計されたブルボドリッパー。それ以上多く抽出すると速度が急に落ちたので、たっぷり1杯分か、120mlを2杯分が抽出の目安になりそうです。抽出速度は Kalita ウェーブと同じくらい。早すぎず、遅すぎずといった感じですね。
そしてリブのおかげでしょうか。微粉がペーパーフィルターに詰まりにくく、みんな大好きエチオピアの豆 (微粉が紙に詰まりやすい) も比較的スムーズに抽出できました。抽出速度を早くしたいなら、専用フィルターを試してみてくださいね。
これは余談ですが、ブルーボトルのドリッパーは抽出後すぐに洗うことをおすすめします。僕はすぐ洗うクセがないので数時間ほど放置しがちなんですが、見てのとおり、抽出口が茶色がかってしまいました……。リブが多いから?
ドリップコーヒーの味わいは?
味わいは Kalita ウェーブとかなり近い。でもブルーボトルの方がまろやかで、トゲトゲしい感じがまるでありません。抽出時間が長くなっても、雑味が抑えられる印象を受けました。美味しく淹れられるスポットが本当に広い!
以前ブルーボトルのスタッフさんと話したとき、「誰でも美味しいコーヒーを淹れやすいから、新人でも美味しく淹れられるんですよ。ハハハ」なんて話をしたんですが、その通りだなぁと。浅煎りの甘さもしっかり感じられました。
専用の大容量コーヒーサーバーもおすすめ
そしてもうひとつ、ブルーボトルファンには専用サーバーもおすすめしたい!ライフスタイルブランドの定番・KINTO (キントー) とコラボして作られているもので、容量が500mlとたっぷり抽出できるのが嬉しいサーバーです。
円柱状のフォルムには、大きなロックアイスをゴロゴロと入れることも。急冷式アイスコーヒーにもぴったりです。電子レンジや食洗機でも使用可能。注ぎ口から液垂れもしないので、ストレスなく幅広いシーンで使えます。
なおサーバーと竹繊維配合のペーパーフィルター、そしてドリッパーのセット価格が楽天のブルボ専用ページだと税込5,280円 (+送料750円) 。ここ最近のドリッパーの価格高騰を踏まえると、セットでこれは実はお得な方だと思ったりして。
まとめ
上手に淹れにくい豆をブルーボトルで淹れると、あっさり解決することも珍しくありません。高級な豆はなるべく無駄にしたくない。だからまずはブルーボトルで淹れてみて、味を楽しみながらも自分の好みに近づけるよう模索します。
抽出が早かったら、抽出がやや遅めの April ドリッパーを使ってフルーティーさを出して、抽出が遅かったらスピーディーに抽出できる OREA を使う。この流れが僕の中でルーティーン化しています。いや〜、ほんと全員におすすめ!