ケメックスは3杯用が好き。
コロナ禍でのお家カフェブームに伴い、多くの雑貨店でケメックスを見かけるようになった。ただ大抵置かれてるのは6杯用。やや大きく感じ、わが家のインテリアには合わない気がしたので見送っていた。そんな中、東京は日比谷にある豊富な生活道具を展開する「TODAY’S SPECIAL」で目に入った3杯用がどストライク。
夕暮れ時の帰り道、電車でポチっていた。結果、最近購入したダイニングテーブルに置いても良し、サイドボードに飾っても良しのインテリアおばけだったので、「どちらかとえば3杯用が好き」という点を前提に、ケメックスをレビューしていきたい。
まるでオブジェ。CHEMEX Coffeemaker (ケメックス コーヒーメーカー)
こちらが今回紹介したいケメックス。誕生は1941年、今年でなんと81周年を迎えるコーヒーメーカーだ。化学者の Peter Schlumbohm 博士により発明され、まるでフラスコと漏斗 (ろうと) を組み合わせたようなデザインが今なお世界中で愛されている。
そのデザインは高く評価され、ニューヨーク近代美術館 (MoMA) のパーマネントコレクションとしても認定されるほど。
最初に誤解のないように伝えておくと、6杯用も素敵な選択肢だと思う。ただ僕の場合、「インテリアは基本スリムな物を選びたい」という (東京の) 狭い賃貸ならでは?の雑貨へのこだわりがあるため、今回のようなレビューに至っている。
■ CHEMEX Coffeemaker for 3 cups
⚪︎サイズ:直径11cm × 高さ21cm
⚪︎素材:本体⇨ホウケイ酸ガラス(熱湯用 120℃)
持ち手⇨天然木、天然皮革
⚪︎重量:340g
⚪︎直火/オーブン:×
実際に3杯用のケメックスでコーヒーを淹れた感想
- 安定した味わいを抽出しやすい
- ドリッパーとサーバーが一体化してるので使い勝手がいい
- 3杯分は抽出できない。たっぷり1杯 or 少量2杯
まず嬉しい誤算だったのは、洗うのが楽な点。実はケメックスのレビュー記事には “洗うのが面倒” と書かれることもしばしば。
けれど実際は、ウッドの持ち手も付けたまま内側に少しの洗剤と水を入れてくるくる回し、ゆすぐ程度。汚れが気になったら長いブラシを使えば良いだけなので、日頃の手入れに問題はなかった。
注いだお湯がコーヒー粉を通り抜ける速度はとにかく速く、味わいが安定しやすい。成分をムラなく、均等に抽出している印象。特に3杯用はフォルムが細いためか、お湯がコーヒー粉に満遍なく浸透する印象を受けた。
雑味を感じにくく、深煎りはよりマイルドに、浅煎りはフルーティーな風味がキリッと際立つイメージ。その味わいにハマる人が続出している理由もストンと納得できた。
ドリッパーとサーバーが一体化してるので、抽出後にペーパーフィルターを取り除くだけでカップへ注げるシームレスさも頼もしい。洗い物が減るうえに、乾かすスペースを取られないのも小さな水切りを使う我が家では尚のこと最高だ。
抽出のポイント的な話をしておくと、紙フィルターの折り目の部分をケメックス注ぎ口の溝にはめるとドリップ中に紙フィルターがブレない。見た目的にも格好良いしね。また挽き目をいつもより細かくすると、丁度よい味わいになった。
あと構造上勢いよく注ぎがちなので、カップの中心より少しずらした位置から注ぐようにしよう!
ペーパーフィルターは割高、毎日は使えなそう
ここまで3杯用の良い面をつらつら綴ってきたが、ネガティブな面ももちろんある。普段ペーパーフィルターを使ってドリップしてる人は「紙って専用のもの?」「どう折るの?」と思ったことが一度はあるのではないだろうか。
ケメックスには専用の紙フィルターがあり、基本的にはネットで買うことになる。ただし問題は、1枚当たりが割高な点だ。Amazon ですら100枚当たり1,600円を超える。通常の紙フィルターに比べ、折るのが少し面倒な点もつらい (最近は慣れてきて特に煩わしさはない)。
ただしこの紙フィルター、HARIO や Karita のものに比べて分厚くて、硬い。それが雑味を取り除く要因にもなってるようなので、価格相応のフィルターなのは間違いないだろう。漂白タイプと無漂白タイプの2つがある。
まとめ
こんな感じで3杯用のケメックスコーヒーメーカーを偏愛レビューしてみた。洋服を選ぶ感覚でコーヒー器具を選ぶ ORIFFEE にとって、ケメックスのデザイン性はこの上なく魅力的。春先となったので桜の枝ものを生けてみようかな。
価格は3杯用が6,380円、6杯用が8,030円。いくらドリッパーとサーバーの一体型がお得とはいえ、高く感じるのが本音…。なので、購入する際は Amazon か楽天市場がおすすめだ。3杯用は安いと3,000円台で買えるときも。