ついにサイフォン式コーヒーメーカーを買いました!
下はフラスコ、上にはロートが備わった独特のデザインは、苦手科目だった理科を連想させることもあり、ずっと使わなかったサイフォン式コーヒーメーカー。とはいえ味に定評があるのは知っていたから、満を持して購入してみた。
いざ使おうと思うとアルコールが必要ということが分かり、やっぱり難しそう…と落ち込んだが、一度使ってみると案外イージー。ハンドドリップのような技術を要しないので、抽出時間さえ守れば味に安定感が出た。
サイフォンコーヒーとは?
サイフォンは19世紀にヨーロッパで開発され、1925年に日本へ上陸。今でも喫茶店に行くと、サイフォン式コーヒーを飲める場所は多い。中目黒にあるスターバックスリザーブロースタリーで楽しめることもあり、高級なコーヒーという印象が強い。
水の蒸気圧を利用してコーヒーを淹れるサイフォン。蒸気圧によってお湯がフラスコから押し上げられ、ロート (上の濾過する部分) 内でコーヒー粉が高温のお湯に浸されることで、じっくり抽出される。いわゆる「浸漬法」という抽出方法だ (ハンドドリップは「透過法」) 。
浸漬法で淹れたコーヒーは、ロート内が飽和状態になることでコーヒーの成分が必要以上に溶け出さず、柔らかくすっきりとした味わいに。香りを感じやすいのも魅力のひとつだ。
コスパ最高!ハリオのサイフォン式コーヒーメーカー『テクニカ』
サイフォンといえばハリオ!という印象が強かったから、他の選択肢はないまま『テクニカ』というシリーズを購入した。でも、案外他のメーカーからも出ているようで。有名どころだと KONO や BONMAC 。どれもアルコールを熱源とするモデルだ。
価格的にはハリオが5~6,000円台でとにかく安く、機能差もあまりないようなのでサイフォン初心者はハリオで良さそう。持ち手がプラスチックだから持ち運びにも便利。高さのあるインテリアとしてディスプレイにもぴったりだ。
価格は Amazon で5,000円台。定価のほぼ半額で販売されていた!サイズによって若干異なるけど、僕が購入した TCA-3 (3杯用) に限らず、2・5杯用も5~6,000円台で購入できる。もし Amazon になければ楽天に行ってみよう。
サイフォン式コーヒーメーカーの使い方
アルコールが熱源であるハリオのサイフォンを使うなら、もちろんアルコールは用意したい。毎日サイフォンを使うなら電動ビームヒーターもありだけど、僕は1週間のうち時間のあるときだけ使いたいため安いアルコールをひとまず選んだ。
サイフォンのレシピ (たっぷり1杯分) は、お湯220mlに対して中挽きのコーヒー粉17gを使う。TCA-3 のフラスコには220mlの位置に2杯分の目印があるので、コーヒースケールをわざわざ使わないためにもこのレシピで淹れることが多い。
準備
付属のアルコールランプに、Amazon で800円で購入した燃料用アルコールを注いでいく。深さは5mmほどでOKだと思う。ひもの長さは1cmほど飛び出るくらいが目安。
ろか器をロートにセットする。金具を下向きにしてセットし、下から金具を引っ張ってフックをロート先に引っ掛けよう。次にヘラを使ってろか器を中央に合わせておく。
なお竹製のヘラを別で購入したけれど、付属の計量スプーンを使っても問題なさそうだ。抽出する段階でコーヒー粉を混ぜる際、しっかり攪拌したいなら竹ヘラはあると便利だろう。
水の代わりに沸かしておいたお湯を使うと、沸騰までの時間短縮になるのでおすすめ。挽いたコーヒー粉をロートに入れ、ハンドドリップと同じように粉を平に馴らしておこう。
ライターなどを使いアルコールランプに火をつけ、ロートをフラスコにセット。なおこの段階ではまだロートを垂直にセットせず、シリコン部分をうまく使い傾けて差しておく。
コーヒーを抽出していく
お湯がぼこぼこと沸騰しはじめたら、抽出スタートのサイン。ロートが垂直になるようフラスコに差し込もう。
ロートを差し込むとお湯が上がってくるので、ある程度上がってきたらヘラを使い撹拌。ポイントは、深く、程よいスピードで。10~15回ほどかき混ぜてあげる。
1回目の撹拌が終わるタイミングでタイマーをスタートさせる。25秒が経ったら火を消し、2回目の撹拌へ。雑味が抽出されるのを防ぐために、1回目よりも少しゆっくり混ぜるのがポイントだ。
しばらくするとロート内のコーヒーがフラスコへ落ちてくるので、落ち切れば完成!このぼこぼこと落ちてくる瞬間がたまらなく至福である。
味わいはどう?
味はとにかく風味豊かで、甘い香りがしっかり立つような印象。豆の成分は過抽出にならないまでも、余すことなく溶け出している感じがさすが。オイルのおかげでボディ感もばっちりだ。本当、喫茶店のコーヒーといった仕上がり。うまい!
スッキリと飲めるため、コーヒーが苦手な人にもぜひ淹れてあげてみてほしい。なお沸騰したお湯で抽出するサイフォンコーヒーは、ハンドドリップとは比べ物にならないほど熱々…!冬の時期は踊るような湯気を眺められる。
なお浅煎り豆で淹れるとフルーティーさが抑えられて、苦味が顔を出す印象。おいしいけれど、浅煎りは抽出が速いドリッパーですっきり淹れたほうがフルーティーさを感じられて、個人的には好みだった。
サイフォン式コーヒーメーカーのお手入れは?
さて、サイフォンのお手入れにはちょっと手間が必要。まずコーヒーかすをゴミ箱に捨てる。次にろか器をロートから外し、付着したコーヒーかすを優しく撫でるように水で洗い流していく (ゴシゴシ洗うとフィルターに粉が詰まる原因になるとか) 。
そしてここからまたひと手間。毎日サイフォンを使うなら、菌が繁殖しないように水の入った容器にろか器を入れて冷蔵庫に保管。たまに使う程度なら、ジップロックなどに入れて冷凍庫で保管するようにしよう。
これは余談だが、ハリオサイフォンの各パーツは、汚れがちなろか布も含めて Amazon や楽天で販売されている。ガラス素材のフラスコやロートを扱う上でもとても助かる。これぞ信頼と実績のハリオ!
まとめ:サイズは大きめがベター
こんな感じでサイフォン式コーヒーメーカーの使い方と味わいについて書いてみた。僕が使っているハリオのTCA-3は、360mlが抽出できる3杯用。でも1杯120mlなので、物足りないと感じるときも。2杯 (1杯180ml) と考えた方が良さそうだ。
たっぷり1杯分を楽しみたいならTCA-2が。3杯分をしっかり抽出したいなら、TCA-5をぜひ選んでみてほしい。大きさ的にも差はあまりないようだ。サイフォンを毎日使うのは難しいけど、家でのんびり過ごす日にはまた使いたい。