“THIS IS SIMPLE “って感じのコーヒーミルが、ついに我が家に届いた。
今年は正直コーヒーミルは買わないかなと思ってたんだけど、表参道にあるブルーボトルコーヒーに立ち寄った際に、SNSで見たことのあるミルを見つけた。
特に特異性がありそうな感じもなかったが、どこか惹かれるものを感じたので結局買ってみることにした。
てことで今回は、『PORLEX(ポーレックス)コーヒーミル 2』という手挽きタイプのコーヒーミルを紹介していきたい。
『PORLEX(ポーレックス)コーヒーミル 2』について
先代の洗練されたデザインはそのままに、機能性を向上させて進化したNEWバージョンとなっている。
鹿児島県霧島市にある自社工場で開発から製造までを行っているのも、納得がいく機能性だ。
そして何よりとにかくコンパクトで、無駄な装飾が一切ない。家に置いておくときは場所を取らないし、カバンにも入れやすいから外出時も使いやすい。
少し機能的なポイントを先に話すと、19段階という必要十分な粒度調節ができて、それでいてコンパクトなサイズだからアウトドアにも使える。もちろん家に置いてる時も全く場所を取らない。
僕はこんな感じで棚の端にスッと立たせてる。
基本仕様はこんな感じ
サイズはミニとトールから選べるんだけど、ミニは今まで見たことないほどコンパクトになっている。僕は毎日かなりのコーヒーを飲むので、トールサイズを購入した。それでもコンパクトだ。
カラー展開は、もちろんひとつのみとなってる。
その他基本的な情報はこんな感じ。
【トール 基本情報】
・サイズ:横4.9cm×高さ19.2cm
・重さ:270g
・材質:セラミック、ステンレス、POM、鉄、PP
・価格:6300円(税抜き)
【ミニ 基本情報】
・サイズ:横5cm×高さ13.5cm
・重さ:266g
・材質:セラミック、ステンレス、POM、鉄、PP、シリコーン
・価格:6300円(税抜き)
実際に使ってみて “ココは良い” と感じた点3つ
- 19段階もの粒度調節が可能
- セラミック製の刃を採用しているから、摩耗に強く衛生的
- 挽かれたコーヒーの粉の大きさが均一
19段階もの粒度調節が可能
細挽きから粗挽きまで、19段階の粒度調節が可能になっている。
プロも使用している「wilfaの電動コーヒーグラインダー」も17段階調節できることを考えると、十分な調節レベルだ。
細挽きはエスプレッソから、粗挽きはフレンチプレスまで幅広く活用できる。
あとこの調節ネジ、よく見ると4本足になっている。
これがなかなかおもしろくて、調節ネジを下にして本体を立てることができるのだ。
あまりこの機能に使い慣れてなくてうっかり横向きに置いてしまうんだけど、使いたい人もいるだろうから一応ご報告。
セラミック製の刃を採用しているから、摩耗に強く衛生的
コーヒーミルの刃は、大きく金属刃とセラミック刃に分かれる。
金属刃は鋭利な刃が特徴的で、切れ味がやはり優れている。その反面、金属臭がしたり、刃の摩耗が早かったりと、耐久性には少し難ありだ。
一方でポーレックスのコーヒーミルが採用しているのが、セラミック刃。
金属刃に比べると切れ味は劣るものの、金属臭がなくサビなかったり、摩耗しにくいので耐久性は高い。
あとポーレックスのセラミック刃は、「磁器」だから、吸水性がなく、水洗いができる。その分衛生状態をより良く保てるから、コーヒーを淹れる時にもその恩恵を受けれそうだ。
安定した粒度分布
粒度分布と聞くと難しく聞こえるかもしれないけど、簡単に言うと、”挽いたコーヒー豆が均一かどうか” だ。均一だったら豆の成分を効率よく抽出できるから、コーヒーミルを購入する時には必ずチェックした方が良い大事なポイントのひとつだ。
コーヒーを淹れるとき、僕は中粗挽きで淹れるから「14番」で挽いてみた。その時の粒度分布はこんな感じ。
粉の大きさは比較的綺麗に揃ってる。コーヒーの成分を効率よく抽出できそうだ。より一層美味しく淹れるのを助けてくれること間違いなしの粒度分布で安心した。
ちなみに一番細かい「0番」で挽いてみた感じはこんな感じ。とてもきめ細やかでエスプレッソにも問題なく使えると思う。
逆に最も粗い「18番」で挽いてみたときがこちら。
少し大きめのものも混じってしまってるから、18番の粒度分布はあまり良いとは言えない印象。フレンチプレスなどでかなり粗挽きを使うシーンが多い場合は、他のコーヒーミルをオススメする。
ハンドドリップやエスプレッソなどをメインで使うという場合は問題は無さそうだ。
「0番」、「14番」、「18番」をそれぞれ同時に比べてみるとこんな感じ。
どう感じただろうか。個人によって粒度分布が安定しているかの感じ方は変わってくるとは思うけど、僕はスゴく綺麗に揃ってるんじゃないかと思う。
ちなみに、挽いてる時は細めで挽けば挽くほどハンドルを回すのが硬くなってくるけど、個人的にはそこまで苦にはならない。3人分とは大量の豆を挽く時は別だけど。
少し気になる点と、その解決策
メリットがあればもちろんデメリットもある。
まずは挽いてる時。
少ない量のコーヒー豆を挽いてるときは問題ないんだけど、たくさんの豆を挽いてると、もちろんいつもより長い間ミルを持つことになる。結果持ち続けるのが大変な印象がある。
ステンレスの筒を持ち続けるようなものなので、手を固定できる場所がないとしんどい。
そこで登場するのが、ハンドルホルダー。
ミニサイズには付属してるから問題はないんだけど、僕が買ったトールサイズには付いてこない。1500円くらいで購入できるから、トールサイズを買ったらハンドルホルダーもセットも一緒に買うのがおすすめ。
ブラウンとグレーの何にでも調和する2色から選べるのも高ポイント。
挽き方
コーヒーミルは、メーカーや種類によって挽き方や分解・組み立て方法が変わってくるので、それらをより分かりやすく一つずつ解説していきたい。
使い方はなんとなく分かるという場合は、次の章に進んでもらってOK。
まずは上部にあるキャップを外して、豆を入れていく。
この時、スケールに予めコーヒーミルをセットしてからONボタンを押し、豆を入れると後々ラク。
入れたらキャップを戻しておく。
まず上半分の本体を、下半分のコーヒー粉受け容器から取り外す。
次に、コーヒー豆をどれくらいの細かさで挽くかを本体の底に付いてる調節ネジで調節していく。
0(細挽き)~ 18(粗挽き)までの段階で豆の粒度調節ができる。
調節ネジを右に回すと、「0」の方に向かって行き豆をより細かく挽けるようになり、左に回すと「18」の方に向かって行き、より粗く挽くことができる。
回すと「カチッカチッ」と音が鳴るから、一回カチッと鳴ると粒度を一段階調節したことになる。僕はまず右に回して、これ以上回らなくなる状態にしてから、左に回して好みの粒度分カチカチ鳴らしている。
少し面倒にも感じるけど、コーヒーはアナログで準備した方が “淹れてる” という実感が湧いて僕は好きだ。
気をつけるのは、回すときは本体の上部にあるシャフト(本体の中心を貫いている棒)を、指でつまんで動かないようにしながら調節ネジを回すこと。
調節し終わったら、受け容器に再度取り付けておこう。
キャップから飛び出ているシャフト(本体の中心を貫いている棒)にハンドルを取り付ける。
そこからはひたすらゴリゴリ回していくのみ。
音が鳴らなくなり、豆を引いてるゴリゴリ感がなくなったら完成だ。
挽かれたコーヒー豆は受け容器に溜まっていくので、受け容器を本体から取り外す。
ドリップするなら、ドリッパーにコーヒーの粉をこのまま入れてしまう。
気をつけた方が良いのは、受け容器を取り外した時に、調節ネジ付近についたコーヒーの粉が飛び散る可能性があること。受け容器を外すときは、流し台の上、もしくはゆっくり外すのがおすすめだ。
分解(清掃)・組み立て方法
分解と組み立ては、最初2、3回は確認しないとできないかもしれないけど、慣れればボーッとしながらでもできる。
分解方法(清掃方法も交えて解説)
コーヒー豆を挽き終わると本体を受け容器から外して、左からハンドル→キャップ→本体→受け容器と4つに分けていく。
これから分解するのは本体だけだから案外簡単。
シャフト部分を摘んで動かない状態にしながら、調節ネジをカチカチ鳴らしながら左に何回も回していく。
するとこのようにセラミック刃などを取り出せる。
さっきもお伝えしたように、シャフトの上部分を指で押さえておくこと。そうしないと、どんだけ調節ネジを回してもネジが外れることはない…。
ハンドル以外にはどうしてもコーヒーの粉が付着してしまう。特に乾燥する冬は静電気が発生してより多くのコーヒー粉が付着する。
残り粉を取り除かないと時間が経つにつれ酸化してしまい、次コーヒー豆を引いた時に刺激的な酸味を感じる可能性が高まるから、しっかりと取り除くのが大切。
そこで使うのがコーヒーミルブラシ。筆も持つ感覚で、コーヒーの粉を掃いていく。
ステンレスの部分から、白いセラミックの刃まで、コーヒーの粉が付着してるところは全て掃く。正直完璧に取り除けるわけではないから、できる限り取り除こう。
ちなみにセラミック製の刃は吸水性がないから水洗いが可能だ。
組み立て方法
分解でしてきたことを逆戻りしていくだけの作業。だが僕個人としては組み立てが一番覚えずらかったりするから、できる限り丁寧に解説しておきたい。
この円形のものがセラミック製外刃。
凹み部分を本体の突き出ている部分に合わさるようにセットする。
話は少し変わっちゃうけど、ポーレックスのロゴマークが外刃に施されているところが好き。
好きなブランドだったらやっぱりロゴがあると嬉しいよね。特に「そこにまで?」ってとこにあったときとか最高。
このSTEPで登場したのは、”外”刃ではなく、”内”刃。
このセラミック製内刃に、内刃ベースと言われる小さなパーツをはめ込む。
このとき、セラミック製内刃と内刃ベースの十字部分がしっかりと合わさるようにはめ込む。パチンと音が鳴ればOK!
シャフト部分に、内刃ベースをはめ込んだセラミック製内刃を通していく。
スムーズに通らないことがよくあるから、若干シャフトに通した状態で刃を回転させるとスポッと入る。
調節ネジをシャフト部分に再び通して、時計回りに回して固定する。
この時に気をつけた方が良いのが、セラミック製内を左手の親指で押しながら、調節ネジを時計回りに回す。するとスムーズに調節ネジを固定することができる。
受け容器とキャップ、ハンドルが残ってるから、それらを元に戻す。
まずは本体を受け容器にはめて、キャップを上部にはめる。
収納するときはハンドルを外しておいた方がコンパクトにしまえるので、僕は付けずにそのまま置いている。
まとめ
『PORLEX(ポーレックス)コーヒーミル 2』、どうだったろうか。
キャンプなどで外に持ち出したい人にはもちろん、「お家でもスペースを取ることなくコンパクトに収納したい!」という人にもピッタリのアイテムだ。
そして外観もさることながら、必要十分にコーヒーの成分を抽出できるように挽けるので本当に万能なイメージ。
【良い点】
- 幅をとらないコンパクトなボディながらも、高い機能性も備えている。
- 比較的値段も低めだから、コンパクトなミルが欲しい人や、これからミル生活を始める人には最高。
- 19段階の粒度調節が可能で、エスプレッソからフレンチプレスまで幅広く使える
- セラミック刃を採用しているから、耐久性も高いし、水洗いができて清潔に保てる。
- 粒度分布も安定していて、効率よく豆の成分を溶解できる。
【気になる点】
- 18番(最も粗挽き)で挽いた時の粒度分布は少しばらつきがある。
- トールサイズにはハンドルホルダーが付属してないから、持ちやすさを向上させたい場合は別途ホルダーを購入する必要がある。
確かに電動グラインダーだと楽に挽けるから便利だと思うけど、手挽きミルの “豆を挽いてる” という実感力とは比べ物にならない。
その点ポーレックスのミルは、アウトドアにも映えるデザインだから、外で自然を感じながら豆を挽けたらより一層 “豆を挽いてる” 実感を得られそうだな。
現在急成長を遂げているブルーボトルコーヒーが推すのも、納得するコーヒーミルだった。