現代のコーヒーを美味しく飲むためのドリッパー。
千駄ヶ谷や押上に店を構える『BE A GOOD NEIGHBOR COFFEE KIOSK』で、焙煎やクオリティコントロールを務める池田雅也さんにお仕事でインタビューした時のこと。愛用するドリッパーについて伺うと、後ろの棚からサッと出てきたのが April だった。
丸い味わいが好きなんです!と見せてもらったのは陶磁器モデル (April Pour-Over Brewing kit) だったが、新しくガラスとプラスチック素材の April が登場したとのことで頂いた。見た目も使い勝手も良いのでレビューしていきたい。
April (エイプリル) って?
April はデンマーク・コペンハーゲンを拠点とするロースターで、2016年から焙煎をスタート。以降世界中のファンへコーヒー豆を届けている。『April Brewer』はその創業者であるパトリック・ロルフ氏によってデザイン・開発されたものだ。
このドリッパーを開発するのに、約3年も費やしたとのこと。April 曰く、一般的なドリッパーの多くは10年以上前に発明されたものだそうで、そこに着目し、現代のコーヒー焙煎の進歩に追いつくためこのドリッパーを設計した。
価格はガラスが 6,820円 (税込) 、プラスチックが 4,620円 (税込) 。専用の紙フィルターもあるが、Kalita Wave 155 を使えるので経済的な負担は最小限で済む。ただしフィルターによって味や抽出も変わるので、気になる人は専用もぜひ!
ココが違う!April コーヒードリッパーの特徴
ここ最近リリースされるコーヒードリッパーは、底面が平なフラッドベッド (Kalita ウェーブが代表的) のものが多い。フラッドベッドの特徴は、ほどよくとろみのある質感や濃度感にあると思うけど、April は見た目よりスッキリ飲めた。
フィルターホルダーにより抽出がスムーズ
ドリッパーの底には特有の突起が3つあり、紙フィルターの位置を保つ役割を果たしている。上の写真を見てもらうと分かるように、お湯をかけると紙フィルターが突起によって持ち上げられている。早すぎず、遅すぎない速度で抽出できた。
エアポケットが空気の循環をサポート
エアポケットはベースの外側にある3つの穴のこと。抽出時の空気の循環をサポートし、各抽出を一定にする事によりクリーンで雑味の少ないコーヒーを作り出せるそう。とにかく浅煎りコーヒーと相性の良い印象を受けた。
ガラス&プラスチックタイプの外観レビュー
ガラスとプラスチックでデザインや持ち心地が違うので、参考になるようまとめておこう。まずはガラスから。持ち心地は見た目より軽く、落としても簡単には割れないと思う。プラスチック (ナイロン) 素材のベースは取り外し可能だ。
プラスチックのカラーはグリーン。どちらかと言うとエメラルドに近い色味だ。ベースとドリッパーが一体になっていて、ポリカーボネートを使った素材はまあ割れない。軽さと耐久性、レアなカラーリングから僕はプラスチックを選びがち。
あと素材を考慮してだろうか、プラスチックの方がフィルターホルダーの盛り上がりが大きく、底面の傾斜が急だった。抽出時間の差は感覚だと分からないので、選ぶ上ではそこまで重要じゃなさそう、だけど一応書いておく。
April おすすめのレシピでコーヒーを淹れてみた
■材料
⚪︎コーヒー粉:20g
⚪︎お湯:300ml
⚪︎挽き目:コマンダンテグラインダー – 30クリック
■淹れ方
【1投目】0:00 – 0:10 100g を10秒間かけて注ぐ (30g Circle Pour / 70g Center Pour)
【2投目】0:35 – 0:45 100g を10秒間かけて注ぐ (30g Circle Pour / 70g Center Pour)
【3投目】1:05 – 1:15 100g を10秒間かけて注ぐ (30g Circle Pour / 70g Center Pour)
■抽出時間
3分10〜3分30秒
April が推奨するレシピで、実際にコーヒーを淹れてみた。コマンダンテのグラインダーは持ってないので、1Zpresso の『JPpro』を代用。結果は、挽き目を粗くしすぎて抽出時間が2分50秒になったため、少しさっぱりし過ぎた味わいに…。
April を使うときは少し粗め (中挽きより数クリック粗くした程度) で淹れると抽出がよりスムーズで、フルーティな甘さも感じられるのだけど、推奨レシピで淹れるなら中挽きで良さそう。挽き目を細かくしてもう一度試すと美味しく淹れられた。
実際に April を使ってみた感想
- Kalita よりも抽出が速いので使いやすい
- リブが深いので滑りにくく、洗剤をつけて洗いやすい
- ガラスドリッパーはベースに置いてもぐらつかない
Kalita もよく使うけど、抽出があまり速くないのでミルによっては抽出時間が想定よりオーバーすることがある。けれど April は、前述の特徴のおかげでフラットベッドの割に速度が速く、雑味やえぐみを気にせずドリップできるのが楽。
リブ (内側の凹凸) は深く円状に施されてるので、洗剤をつけてもあまり滑ることなく洗えた。あとガラスドリッパーの外側の表面には、内側と同じデザインが施されていて、ベースに置いてもドリッパーが斜めになってぐらつくことはなかった。
まとめ:新定番としての April
こんな感じで April のコーヒードリッパーを使った感想をレビューしてみた。HARIO のV60で淹れると「あとほんの少し味を濃くして、フルーティさを出したい…」となることがあるのだけど、それを叶えてくれるのが April だった。
なのでスッキリした味わいのコーヒーを飲みたいときは、V60 ではなく April を選ぶようになった。V60 という今や定番のドリッパーは2005年に発売されたので、僕の中では April が新定番になりつつある。すごく美味しいので、ぜひ。