難しいことは考えなくて大丈夫。
ちょっと前に公開した『MARNA (マーナ) の『コーヒーかす 消臭ポット』で環境にやさしい珈琲のある暮らしを。』という記事で、MARNA のドリップシリーズ『Ready to』のひとつでもある「コーヒーかす 消臭ポット」を紹介したのだが、
その際に MARNA さんが、他のコーヒー道具も送ってくれた。せっかくなので試してみると、初心者でもすぐに淹れられるための工夫が満載な、とても面白いドリップシリーズだったので早速紹介していきたい。
MARNA (マーナ) の「Ready to」シリーズについて
──こちらが今回紹介していきたい MARNA の『Ready to』シリーズ。すべて落ち着いたトーンで、老若男女問わず飽きの来ないデザインが特徴的。下部はすべて穏やかな曲線を描いているため、高い統一感からついつい並べて置きたくなる。
またシリーズ名に “準備万端” という意味を持たせたその背景からは「この道具さえあれば初心者でも気軽にコーヒーを淹れられますよ」というシリーズに込めた想いが伝わってくる。
結論、美味しいコーヒーを “淹れる流れを知る” という意味で、初心者におすすめしたい!(もちろん普段から淹れてる人にも。ぼくはマグカップがとにかくお気に入りで、よく使ってる)
というのも、初心者がよく悩みがちな「コーヒーの粉とお湯はどれくらい必要なの?」「どうやって注げばいいの?」といった不安要素を、先回りしてカバーしているから。
たとえばキャニスターにはコーヒー1杯分 (12g) の粉を一振りで注げる工夫が施されており、カップには130mlの位置にラインが記されている。ドリッパーは特殊な構造により、真ん中に注ぐだけでも粉が撹拌される仕組みに。
実際にこのレシピ通り淹れてみると、美味しく淹れられた。
が、豆の煎り具合や挽き具合によっては、ちょっと…と感じてしまう時もあったので、「Ready to」の先のステップにも繋がる味わいの調節方法と併せてレビューしていきたい。
① ドリッパー
前置きが長くなってしまったが、まず紹介したいのがドリッパー。1~2 杯用とコンパクトなサイズ感で、リブ (ドリッパー内側のライン) は螺旋状に描かれているため、お湯を真ん中に注ぐだけである程度勝手に粉が撹拌される。
価格は1,078円 (税込) と比較的リーズナブル 。あと個人的には、薄いパープルのような色味が絶妙だな、、と。定番のホワイトやシルバーとも違うんだけど、違和感なく空間に溶け込んでくれる。
◆ MARNA:ドリッパー
⚪︎ 材質:飽和ポリエステル樹脂
⚪︎ 耐熱温度:100℃
⚪︎ サイズ:約105×94×116mm
⚪︎ 生産国:中国
ペーパーフィルターを折らずにセットできる
ドリッパーの側面には持ち手にもなる溝があり、そこにペーパーフィルターの継ぎ目を折ることなくはめられる。
ドリップする前にペーパーフィルターにお湯をかける (リンス) と、ドリッパーと紙はピタッと密着してくれるし、なにより金属フィルターの特権でもあった “ペーパーレスの楽ちんさ” に近い感覚を得られるのが嬉しい。
リンスとは?
紙独特のニオイがコーヒーに移らないようにするために、コーヒー粉をセットする前にお湯をペーパーフィルターにかけること。
小さなタンクで蒸らしの注ぐ量が分かる!?
このアイデアも面白すぎ!となったのが、ドリッパーの底にある小さなタンク。これ実は抽出の肝である「蒸らし」をストップするサインの役割をする。
タンクにコーヒーが溜まると蒸らしはもうOKですよ〜!の合図なんだとか。ただ正直なところ、注いでるときにタンクを見る余裕はなく、気づけばタンクは満帆になってしまい、横の穴からコーヒーが…なんてことも多々。
なのでタンクは「蒸らしが成功か失敗か」を確認する用に使い、それを繰り返すうちに肌感覚で蒸らしが上手になってくると思う。「タンクにばっか頼るなよ」という初心者への愛のムチだと勝手に理解している。
② マグカップ
ドリッパーとぜひ併せて使いたいのが、こちらのマグカップ。美濃焼きで機能性を担保しつつ、底面はロゴを中心にホワイトに仕上げられているため、可愛らしい。
ただ単品では販売されておらず、ドリッパーとのセットでのみ販売されている。価格はセットで2,178円 (税込) と、まぁそんなもんだろうといった感じ。
カラーは「ホワイト (ベージュ寄り)」と「ブラック (ちょっと茶色も入ってる)」の2色展開。適正容量は約130mlと、個人的にはやや少ないが、暑い時期でもたまに飲みたくなるホットコーヒーには丁度いいサイズ感だ。
◆ MARNA:マグカップ
⚪︎ 材質:陶磁器
⚪︎ サイズ:約105×76×70mm
⚪︎ 適正容量:130ml
⚪︎ 生産国:日本
コーヒー1杯分の適量が見える
コーヒー1杯分となる130mlの位置には、ラインがうっすらと。後述するキャニスターは、逆さにすると粉12gが出てくる仕組みになっているので、その分量に対してカップのラインまでドリップすれば簡単に美味しく淹れられる。
のぞき穴がかなり大きいのも、コーヒーがラインに到達するのを確認するためでもあるのだろう。
万が一ラインまで淹れてみて濃かった場合は、お湯の量を増やすか、その温度を2度ほど下げる。お店で豆を購入する場合は、豆の挽き目を粗くするようにリクエストするのがおすすめ (薄い場合はその逆)。
シンプルだが美濃焼きなので、安っぽさは0
スマホの画面で見たときは、プラスチックぽくてチープ感漂うかな?と思ったけれど、触ってみると全くそんな感じはなく、滑らかな触り心地。加えて焼き物らしい重厚感もあるから安っぽさはゼロだ。
個人的には単品でも販売してほしいかな。「ドリッパーはあるから要らないけど、この可愛いマグは欲しい!」っていう人、結構いそう。
③ コーヒー計量キャニスター
続いて紹介したいのが、コーヒーの鮮度を保つためには必須なキャニスター。
カラーは濃いグレーで、蓋はギュッと押すとしっかりした密閉感がある。コーヒー豆の天敵と言われる酸素、熱、光、そして梅雨の時期には特に気になる湿度も、置く場所さえ気を付ければ特に心配する必要はなさそうだ。
容量は中細挽きだと160g。ただプラスチック感が強く、Ready to シリーズの中では唯一チープ感が出てしまう点が個人的には気になってる。
◆ MARNA:キャニスター
⚪︎ 材質:本体・計量パーツ/ABS樹脂、フタ/ポリエチレン
⚪︎ 耐熱温度:60℃
⚪︎ 容量:約520mL
⚪︎ サイズ:約84×196×80mm
⚪︎ 生産国:中国
ひと振りで一杯分のコーヒー粉を計量できる
え、これはどういう原理なの…? と思わず思考が停止してしまったのが、キャニスターを振るだけでコーヒー1杯分 (12g) が出てきますよ。というおもしろ機能。
仕組みとしては、キャニスターを逆さまにして元の状態に戻すタイミングで、注ぎ口に面した小さな部屋にコーヒー粉12gが自動的に溜まるようになっている。ただ12g以上注ぎたい場合はちょっとお節介…。
12g 以上ドバッと注ぎたいなら、ちょっと改造…
使っていくうちに 12g を勝手に計られたくない。と思ったら、蓋のパーツの下部分を取り外すことで好きなだけ粉を注げるようになることが分かった。
またこの改造をして良いことは、コーヒー豆のままでもかろうじて注げるようになる、ということ。
ちょいちょい豆が詰まって、その度にキャニスターをブンッと振らないといけないが、豆で購入するようになったからこのキャニスターは必要ない!とすぐに乗り換えないといけない訳でもなさそうだ。
④ コーヒーかす 消臭ポット
淹れた後のコーヒーかすはゴミ箱、ではなく消臭ポットに。わが家では以前まで当たり前のように「コーヒーかすは淹れたらすぐ捨てる」を繰り返していたけれど、最後まで無駄なく使うために最近はこのポット使ってる。
効果はあるの?と思うだろうが、想像以上にあった。とくにわが家の小さな冷蔵庫だと1日もしないくらいで効果を感じられる。
交換頻度は2、3日が推奨されてるが、毎日淹れる人はその度に交換しても良さそうだ。
◆ MARNA:コーヒーかす 消臭ポット
⚪︎ 材質:本体/陶磁器、フタ/シリコーンゴム
⚪︎ 耐熱温度:200℃
⚪︎ サイズ:約φ86×96mm
⚪︎ 生産国:本体/日本、フタ/中国
ペーパーフィルターごと入れられる
嬉しいのはペーパーフィルターごとポットに入れられるところ。薬局なんかで買う消臭ポットに比べたら交換頻度が早いので、手間なく、かつ手軽に消臭の準備ができるのは助かる。
もちろんポットに入れる前には粉の水気を切っておかないといけないが、 MARNA さんに確認してみたことろ「コーヒーかすは多少湿っててもいいから、ペーパーフィルターを持ち上げた時に液体が漏れなければOK」とのこと。
ぼくは淹れてから2時間ほど経ってからポットに入れてる。
冷蔵庫や靴箱、トイレなど匂いの気になるところに
公式におすすめされている設置場所は、冷蔵庫や靴箱、トイレなど。陶磁器でできているため市販の消臭ポットに比べデザイン性も高いので、割とどの場所でも馴染んでくれる。
わが家は冷蔵庫に落ち着いた。ただもうひとつあっても良さそうだ。ということでトイレ用にも買おうか思案している。
まとめ
こんな感じで MARNA の『Ready to』シリーズを紹介してみた。どのアイテムにもこれまで見たことないアイデアが詰まっていて、非常におもしろいドリップシリーズとなっている。
【Ready to のココが良い】
- 淹れたことがない人の不安を先回りしてカバーしてる
- シリーズ全体のデザインが統一されている
- 消臭ポットは万人にオススメできる革命的アイテム
【Ready to のココが気になる】
- ドリッパーのタンクは抽出のサインにはなりづらい
- マグカップはドリッパーとセットでのみ販売されている
- キャニスターだけチープ感が漂う
ケトルとコーヒー粉、そしてペーパーフィルター (1~2杯用/円錐型) さえあれば、『Ready to』シリーズの道具ですぐに淹れられる。
ただ消臭ポットも加えたシリーズ全体の合計価格は税込5,434円と、少し高くも感じるので、必要なものだけ買ってみるのも全然アリだと思う。