明日も明後日も、とびきり美味しいコーヒーを淹れよう。
昨今のコーヒーブームにより、自宅でドリップする人が増えてきた。友人や知人との間でも、どこのドリッパーを使ってるの?なんて会話が弾むほどだ。しかし、「美味しく淹れたいけど苦すぎたりエグ味がある…」なんて声もちらほら。
そこで今回は、ぼくが3年間試行錯誤して落ちついたレシピを紹介していこう。まずは必要な器具から。
ドリップコーヒーを淹れるために必要なコーヒー器具
- ドリッパー
- ペーパーフィルター
- コーヒーサーバー
- コーヒースケール
- ドリップケトル
- グラインダー
ペーパーフィルターで淹れるために必要なコーヒー器具はこんな感じ。ドリッパーの形状によって味わいが少しずつ変わるけれど、一目惚れしたデザインのものでOK!挽き目や湯温を調整することで、ある程度味は調整できる。
それよりも用意してほしいのがグラインダーだ。理由はシンプルで、コーヒーは挽きたてが美味しいから。粉にすると表面積が増えて、酸化が一気に進んでしまう。味を大きく左右するグラインダーは、値は張るが金属刃を備えている1万円台のものがおすすめ。
ここ最近レビューしたものだと、1Zpresso の『X-Pro』が一押し。他より群を抜いて挽き心地が軽く、微粉も少ないため抽出がスピーディーに。雑味も感じにくい。
コーヒースケールはタイマーと重さを同時に測れる優れもの。これもあると便利!そして2杯以上淹れたいならサーバーへ抽出しよう。今回使っているのは Orea のサーバー。抽出後は持ち手が熱いけれど、デザインが好みで愛用中だ。
ドリップコーヒーを淹れるためのレシピ
● ドリップコーヒーのレシピ (1杯分)
■材料
⚪︎コーヒー粉 (中挽き):15g
⚪︎お湯 (83~90度):230ml
■淹れ方
【1投目】0:00 40ml のお湯をコーヒー粉全体に浸透させる
【2投目】0:30 60ml を中央から外側へ注いでいく
【3投目】1:00 50ml を中央から外側へ注いでいく
【4投目】1:30 40ml を中央から外側へ注いでいく
【5投目】2:00 40ml を中央から外側へ注いでいく
■抽出時間
2分40秒〜3分00秒
朝食中に飲み切れるちょうどいい量を抽出していこう。230mlのお湯を注いで、実際に飲めるのは190mlほど。仕事をしながら飲むには物足りないが、食事中に飲むならちょっと多いかな?くらい。足りないよりはマシである。
粉の挽き目は「中挽き」。よく “グラニュー糖とザラメの中間” なんて例えられたりするが、それはあくまでも目安。成分が溶け出しやすい深煎りは少し粗くしたり、逆に浅煎りの場合は細かくしたりすることもよくある。
湯温は83~93度の間で調整しているが、これは温度調整できるケトルを持っているからできること。沸騰したお湯をポットに注ぐと90~94度くらいになるので、それでドリップして全然OK。味が濃かったりエグかったら、粉を粗くしてみよう。
実際にコーヒーをハンドドリップしていく
1投目に意識するのは「粉全体にお湯を浸透させる」こと。2投目以降に成分を効率よく引き出すための、いわば下準備だ。ドリッパーの中央から外側に向かうようにグルグルと注いでいこう。
そして40ml注ぎ切ったら、ドリッパーをぐるんぐるんと3回ほど大きく回す。こうすることで、粉全体にお湯が馴染んでいく。お店だとスプーンを使って丁寧に馴染ませているけど、面倒なので基本は手でぐるぐる。
2投目は最初より多めの60ml。もう少し少なくても良いけれど、ドリップは時間が経つにつれて抽出速度が落ちていく。3分以内に注ぎ切るためにも、1分以内で100mlのお湯を注ぐように意識している。
お湯を注ぐ勢いは何投目かに限らず、すべて “程よい勢い” で注ぐようにしている (ぼくの場合は鉛筆くらいの太さ) 。 勢いが強いと成分を引き出しやすいけれど、微粉がペーパーに詰まって抽出が遅くなることも。
よく “垂直に落ちる” と謳っているドリップポットは、個人的には勢いが遅すぎる……。結局ちょうど良いのはメインで愛用中の FELLOW の電気ケトル。アナログタイプでも FELLOW をよく使っている。
残り2投はそれぞれ40mlのお湯を。ここまで細かく〇〇ml注いで…と伝えてきたが、多少前後しても気にせずドリップして大丈夫。大切なのは同じ味わいを毎回再現し、美味しさを一度キリにしないこと!
ここまでくると抽出速度が落ち、お湯がかなり溜まっているかもしれない。でも気にせず注ぎはじめてOK。お湯が3分以内に落ち切るようであれば、渋みやえぐ味を感じにくい美味しいコーヒーになりやすい。
そしてこれが肝心。最後にドリッパーをまたくるくる混ぜよう。強く混ぜると余分な成分が出るので、優しく2~3回ほど。こうすると側面にへばり付いた粉がドリッパーの中央に押し戻され、最後までお湯と粉が接している状態を作れる。
こんなときはどうしたらいいの?
2杯分はレシピを倍にすればOK?
2杯淹れる場合はレシピを倍にすればOK!ただし気をつけてほしいのが、挽き目を1杯分より粗めにすること。挽き目が小さいままだと3分以内に抽出し切れないことがほとんどだ。思っている倍くらい粗めにしても丁度よかったりする。
ポタポタは最後まで落ちるのを待つ?
ポタポタを最後までキャッチしますか?とインスタでたまに聞かれるが、するときもあるし、しないときもある。抽出時間が3分を超えているようならポタポタしててもドリッパーを取り上げるし、そうでなければ待つことも。
バリスタさんによっては、ポタポタにもしっかり旨みがあると感じるようだ。とはいえ趣味レベルでドリップするぼくはその違いをほぼ感じられないので、どっちでも良いのだと思う。
思っていたより味が苦い、酸っぱい…
基本的にコーヒーの成分は「酸味→苦味→エグ味」の順で抽出される。苦ければすお湯の温度を下げてみたり、挽き目を粗くしてみると良い。成分が抽出されにくくなり、苦味を抑えることができるはずだ。
逆に酸っぱい場合はもう少し湯温を上げてみたり、挽き目を細かくしよう。酸味と苦味のバランスをうまく取ることが、自分好みの美味しいコーヒーを淹れるポイント。新しい豆を購入する度にこのバランスを見つけることになる。
まとめ
というわけで、今回はぼくが日頃淹れているコーヒーのレシピと淹れ方を紹介してみた。時間と重さを覚えるのが大変…と感じるかもしれないが、30秒単位で注ぐだけ。なので湯量さえ覚えたら大丈夫!素敵なコーヒー時間をお過ごしください。