このフォルムはフローラルな香りを感じやすくしてくれる。こっちのフォルムはベルベットな甘さ、そして苦味を感じさせてくれる。こっちはスパイシーな‥‥。
これまでいろんなマグカップを見てきた中で、香りを最大限に感じられると謳っているカップはあったけど、「カップの形状によって香りの感じ方が変わる」と謳ったマグカップには出会ったことがなかった。しかし、実際にはそれが存在していたようで‥‥。それが今回紹介したいESPRO(エスプロ)の『テイスティングカップ』だ。
あまりにも興味深い個性を持ってたので、躊躇なく購入してみた。その結果、香りの感じ方はもちろん、それ以外にも最高の魅力を発見できたのでレビューしていきたい。
いつものマグと飲み比べて欲しい。ESPRO(エスプロ)「テイスティングカップ」
こちらが今回購入したESPRO(エスプロ)の『テイスティングカップ』。カップ本体の至極シンプルなデザインとは違い、パッケージには「TC1(たぶんTasting Cupの略)」の文字が大きく刻まれていて、カップを見る前からワクワクが止まらない。
至極シンプルで艶のあるホワイトを基調としていて、ザラザラ感を感じさせないなめらかな質感。価格は2,200円(税込)と思ったよりも良心的なカップは、電子レンジや食器乾燥機の使用も可能だ。
また本体は磁器でできており、242.5gと重すぎず軽すぎず程よい重厚感がある。
僕は以前記事でも紹介した同ブランドの「BLOOMドリッパー」とセットで使うことが多い。両者を掛け合わせると言葉では形容し難い雰囲気を醸し出してくれて、最近のお気に入りドリップセットだ。
(ドリッパーを買った当時、カフェオレに異常なほどハマっていたので厳密にはカフェオレ淹れセットになっている。)
好きな香りに合わせて選べるカップたち
テイスティングカップには「Spicy(スパイシー)」、「Cocoa(ココア)」、「Floral(フローラル)」、そして「Fruity(フルーティー)」の4種類が存在し、名前の通りそれぞれに感じやすい香りがある。
サイズによって若干容量は異なってくるものの、どれも約300ml入るのでたっぷりコーヒーを飲むことができる。ちなみに海外ではグレーカラーも販売されてるんだとか。
そもそも香りの違いはコーヒー豆の産地によって多種多様。例えば、東南アジア(インドネシアなど)の豆に特徴的な重厚なボディと苦味をより感じたければ、僕が購入したCocoaが向いている。丸みのある甘さや奥深い苦味を感じることができるように設計されてるそう。
中米(パナマやグアテマラなど)の軽やかで爽やかなフルーティーな酸味や、フローラルな香りを堪能したければ「Fruity」や「Floral」がベストな選択となるだろう。
その他にも、アジアによく見られるシナモンなどのスパイシーな感じが好きなら「Spicy」‥‥といった具合に、好きなフレーバーに合わせてカップを選べるのは新しい体験で新鮮だ。
【各フォルムによるサイズの違い】
・ココア:直径93×高さ75mm / 容量330ml
・スパイシー:直径83×高さ94mm / 容量346ml
・フルーティー:直径74×高さ89mm / 容量331ml
・フローラル:直径89×高さ96mm / 容量318ml
実際に飲んでみて香りの違いは分かる?
今回購入したのはCocoaのみで、各フォルムでコーヒーを飲み比べた訳ではないんだけど、以前記事でも紹介したCores(コレス)の『キキマグ』で同じコーヒーを飲んでみた。
結論、若干香りがふんわりと優しくなるのが感じられた、”気がする”。
正直なところ、本当に香りの違いを実感できたかと言えば自信を持ってYESとは答えられない。しかし、フォルムにより香りが滑らかになるとイメージしながら飲んでいるため、それに左右されて香りの違いを実感できているような気になるのだ。
(プロのバリスタさんのブログを読んだところ、明確に実感できたそうなので経験値が影響するのかと。)
ただ、感じたい香りによってフォルムを選ぶ、このアイデア・アクション自体がおもしろいから個人的にはOK!(笑)
飲み口の滑らかさ、最強クラス
この記事で一番熱く語ると予想していたのは、”フォルムによる感じやすい香りの違い”だったんだが、それに匹敵するくらい興奮したのが「飲み口の滑らかさ」だ。
唇をカップにつけるとあまりにもなめらかな飲み口が徐々に本領を発揮しはじめ、唇が飲み口から離れる瞬間に心地よい感触が唇の上に残る。
これが読者のみんなに伝えたかった、テイスティングカップの “隠れ美点”。
本来なら一瞬に感じる “唇が飲み口から離れる時間” をいつもの2~3倍くらい長く感じ、飲み口に意識をやらざるを得ない。
香りの違いを感じるのは正直達人じゃないと難しい気もするけど、これなら誰もが体感することができて、かつその満足度も高いはず。
ESPRO(エスプロ)「テイスティングカップ」の魅力3選
- なめらかな質感は持ち手でも活躍する
- まさに程よい重厚感「242.5」
- どこか科学的な裏面のデザイン
なめらかな質感は持ち手でも活躍する
コーヒーを飲むとき、指を何本持ち手に通すだろうか?指が疲れずに飲むためにも、僕は大きなマグだったら3本以上、テイスティングカップくらいの中サイズだったら2本以上通して飲みたい。
だからカップを探すときは、持ち手のサイズ感にも注目している。
テイスティングカップ(Cocoa)を購入してまず2本の指を通し、ホールド感をチェック。「しっかり2本の指が入る、最高!」と思ったのも束の間、異常なほどに滑らかなフィット感を覚えた。
もうお気づきの通り、飲み口同様に持ち手も滑らかな仕様になっている。圧迫感なく指をリラックスさせた状態でカップを持つことができる、至極ストレスフリーな持ち手だった。
ちなみに、Cocoaの場合は男女問わず2本の指を余裕を持って持ち手に通すことができ、その他の3種類はCocoa以上に持ち手は広く設計されてるのでより安定して持つことができるかも。
まさに程よい重厚感「242.5」
マグカップをレビューするときは必ずと言っていいほど言及するのが、重さ。個人によって感じ方は千差万別だから感覚ベースでのレビューになってしまうけど、結論、かなり丁度いい。
僕は重さをチェックしてから購入するので、軽すぎる・重すぎると言ったデメリットを伝える商品をそもそも買わないが、今回の重さはかなり理想に近い気がする。
たっぷりコーヒーを注いでも重すぎると感じることもなく、テーブルの上に安定して置いておくことができる。
どこか科学的な裏面のデザイン
ふつうに置いてる分には艶が美しいホワイトのマグカップなんだけど、裏面は少し遊び心があるというか‥‥、科学的な知見に基づいて開発されてるような印象を個人的には受けた。
調べてみると、フォルムによってマークの柄、そして色までもが若干違ってくるようだ。洗い物をする時くらいしか拝めない裏面だけど、ちょっと面倒な時だからこそ裏面に工夫が施されていると嬉しくなったりする。
パッケージも可愛いからプレゼントにおすすめ。ただ‥‥
ESPRO商品の好きなところは、モノ自体のデザイン性・機能性の高さだけではなく、オシャレで可愛いパッケージ。
テイスティングカップのCocoaのパッケージはこんな感じ。まさにココアのようなブラウンと、ブラックのコントラスト、そして大きく刻まれた文字がすごくお洒落で、相変わらずのセンスの良さを感じた。
ちなみに、今回はCocoaを単品で購入したんだけど、4種類全てに大きな木のトレーがセットになったものも販売されてるのでそれもオススメ。
ただ個人的にはもっと豊富なカラー展開が欲しかったところ。イエローやグリーンなど、彩色豊かなカラーを望んでいる人は僕を含めて多いんじゃないかな。いつか販売されるのに期待しておこう。
まとめ
こんな感じでESPRO(エスプロ)の『テイスティングカップ』を使った感想をレビューしてみた。
フォルムによって感じやすい香りが変化するという斬新なアイデアが以前から気になっていたけど、いざ使ってみると飲み口のなめらかな質感の方にも惚れてしまった。
【ココがお気に入り】
- フォルムによって感じやすい香りが変わる
- なめらかな質感の飲み口
- ジャストフィットする持ち手
- 電子レンジ、食器洗い乾燥機も使える
【ココは気になる】
- 様々なコーヒーを飲んだ人じゃないと香りの違いを明確に感じるのは難しい
- カラフルなカラー展開がない
お客さんが自宅に来たとき、どんなコーヒーの香りが好きかを聞いてそれに合ったフォルムのカップでコーヒーを出してあげると喜んでくれそうだし、会話も盛り上がりそう。
引き続きESPROの商品はチェックして、気に入ったものがあればどんどんレビューしていこう。