必要最低限の機能で、最大限のパフォーマンス。
これまで色々な電気ドリップケトルを試してきたけど、この機能さえあればいいよね!と感じるのは「1度単位の温度調節」と「保温」。+αで「急速沸騰」や「プリセット機能」があると嬉しい場面もあるが、なくてもレシピ通りコーヒーは淹れられる。
たぶん FELLOW は+αを削ったおかげで、保温機能の精度が高いままに電源ベースがコンパクトになり、しかも圧迫感なく設置できる。2021年からやっと正規品を購入できるようになったので、レビューしておこう。
見た目よし、機能性もいい FELLOW の『Stagg EKG 電気ケトル』
こちらがやっと日本に上陸した FELLOW の『Stagg EKG 温度計付き電気ケトル』。FELLOW は創設者の Jake Miller 氏が2013年にスタートした、比較的新しいコーヒーブランド。20人と少数精鋭のチームで構成されている。
また正規品として購入できるので、日本語の説明書が付いたり、保証付きになったり──何より価格がグッと下がり手を出しやすくなったのが嬉しい (税込23,650円)。カラーは「ブラック」に加えて、先日「ホワイト」も参戦。購入は Kigu Coffee から可能だ。
■ Kigu Coffee とは?
海外の優れたコーヒー器具を取り揃えているオンラインサイト。運営は Kurasu Kyoto ということで信頼も厚い。
FELLOW 電気ケトルの特徴3つ
- 持ちやすい。だから余計に注ぎやすい
- 細かな温度調節と自動保温
- 直感的に操作しやすいコンパクト電源ベース
持ちやすい。だから余計に注ぎやすい
これぞ FELLOW!と感じるハンドルは、人間工学に基づいて考案された設計なので非常に持ちやすい。とはいえ実際は手を “かける” という感覚にも近く、男女問わず高いフィット感を得られるはず。
なお安定してハンドルを持てることで、注ぎやすさも向上している。以前紹介した Brewista の電気ケトルは、ノズルが注ぎやすさの大部分を担っていたが、FELLOW の場合ハンドルも40%ほど担ってるように感じる。
ケトルの角度を変えても流量が一定になりやすいので、誰が淹れても同じ味を再現しやすいのも魅力だ。いつも以上に大きく傾けてあげた方が、流量が安定して注ぎやすい。
直感的に操作しやすいコンパクト電源ベース
基本的に触るのは右下のボタンのみ。押すと電源がONになり、ダイヤルのように回すと1度単位で温度調節ができる。まるでバルミューダのトースターみたいにシンプルな操作感だ。1度調節するごとにクリック感が指に伝わるので、操作感になんら問題はなし。
「設定した温度 (上)」と「リアルタイムの温度 (下)」の両方が一目で確認できるので、うっかり設定温度を忘れたときに追加の操作が必要ないのもケトルマニアにはたまらない。
くわえて保温の精度が高い
保温は電源ベース裏側にある切り替えスイッチを使う。ONにすると60分間保温され、60分以内にケトルを電源ベースに戻すと自動で保温してくれる。ちなみに保温中は画面に「HOLD」と表示される。
嬉しいのはその精度も高いこと。電源ベースはコンパクトな割に、ケトルを戻すとかなり正確に保温してくれる。また保温するときの温度の上昇音がすごく静か!ゴォォォとあまり鳴らないのだ。これ本当すごい。
実際に半年間使ってみた感想
実際に半年間使ってみた感想を便利な点、地味な点を含めてあれこれ綴っていくが、結論としては「最高クラスのケトル」だと思う。
設定温度に到達しても音が鳴らないのは不便な時もあるが、※40度と低い温度から設定できるので白湯好きにも好印象ではないだろうか。その他に僕が感じたポイントを3つ書いていこう。
(ゲームもできる) 液晶ディスプレイが見やすい
何度見てもやっぱり良いと思うのは液晶ディスプレイ。一見地味な点ではあるが、ブルーの文字の発光加減が絶妙だったり、フォントの可愛さ──シンプルなんだけどひとつひとつに拘りがあってすごく気に入ってる。
そして最近知ったのが「Game WORMY (ゲーム ワーミー)」。ケトルを外して摂氏/華氏を切り替えるスイッチをカチカチとすると、ディスプレイにワーミー (芋虫) が出現!
ダイヤルを動かしてワーミーを操り、FELLOW のロゴを食べに行くというゲームだ。簡易版パックンマン的な?感じ。やるかやらないかは別として、この遊び心がたまらない。
沸騰スピードが早い。他のケトルとも比較
▼検証条件:
11月末で室温20度、水温18度の水300mlを92度まで上昇させる
▼検証結果:
・山善 : 2分34秒
・FELLOW : 2分19秒
・Brewista : 2分14秒
では沸騰スピードも測っておこう。1度単位で温度調節できて、保温もできる上記3つのケトルで沸騰スピードを測ってみた。1万円以下の山善には少しアンフェアな条件だったが、かなり奮闘した方だ。
そして Brewista の約5秒後に FELLOW がゴール。これまでも何度かこの2つを検証してきたが、毎回 Brewista がわずか一馬身差でゴールする。なので沸騰スピードは Brewista が間違いなく上回ってるんだと思う。
※40度から設定できるので、白湯を飲む人にも◎
温度は※40~100度の範囲で設定可能。『充実の機能性と快適な注ぎ心地。Brewista (ブリューイスタ) の電気ケトルはやっぱり最高だ!【レビュー】』でも書いたように、僕は白湯を飲むことがあるので低い温度帯から設定できるのは嬉しい。
※確かに40度から温度設定できるのだが、FELLOW 公式サイトでは57度~と表記されていた。40度に設定すると保温の精度が少し落ちたので、それが理由かな?と。
まとめ:ドリップ初心者にも◎
こんな感じで最近ホワイトも発売された FELLOW の『Stagg EKG 電気ケトル』をレビューしてみた。気づけばほぼ電源ベースの写真ばかり列挙していたが、それほど優秀だと思っている。
シンプルな操作感・デザインにするために、ほぼ触らない自動保温や摂氏/華氏の切り替えスイッチは目の届かない裏面に配置。「シンプルだけど機能的」は FELLOW の得意分野なのだろう。
またケトルを傾けても流量が一定になりやすいという観点では、ドリップ初心者も歓迎しているケトルだ。気になる人はぜひ。
▷ 正規代理店の Kigu Coffee 公式ページはこちら