超軽量でポケットに入るサイズ感、アウトドアに最適かもしれない。
キャンプや流行りのベランダコーヒーなど、キッチンから距離を置いて淹れる場合はモノを最小、最低量で挑みたい。最善なのはスケールや紙フィルターが不要なフレンチプレスだと思っていたが、そうではないようだ。
115gと超軽量で、直径9cm、高さは5cmに納めることができる『Trinity Zero (トリニティ ゼロ)』を購入してみた。味わいはペーパーと金属フィルターのまるで中間。アメリカーノとも似ていてすごく飲みやすい。外コーヒーの新定番になりそうなので紹介していこう。
超軽量、ポケットに入るサイズ感『Trinity Zero /トリニティ ゼロ』
こちらが『Trinity Zero』。ガジェット感さえ漂う見た目は、粉を入れるバスケットを収納するとヨーヨーの1.5倍くらいのサイズ感。マットな質感は傷つきにくく、フタも空気圧で密閉するように閉めれるので、携帯方法を選ばないのも嬉しい。
カラー展開は「ホワイト」と「ブラック」の定番2色。価格は5,500円 (税込) と、並行輸入品とはいえ Trinity の公式サイトでの販売価格とほぼ同じだ。フレンチプレスの価格帯とも近いので、価格でつまずくことはなさそう。
Trinity とは?
Trinityは、オーストラリアのブリズベン発のメーカー。2015年にクラウドファンディングサイトで多くの資金調達をしたコーヒーメーカー「Trinity ONE」を開発するなど、豊富なデザイン製造経験を持つ。このTrinity Zeroは、”towards zero(ゼロに向かって)” という環境への影響を最小限に抑える取組の一つとして生み出された、省資源で且つ使い捨てのペーパーを必要としない商品です。
Kigu Coffee 公式サイト
実際に淹れていく!
それでは早速淹れていこう。おもしろいことに抽出する思考はエスプレッソと近い。
バスケットに入れた細挽きのコーヒー粉にお湯をかけて抽出するのだが、粉を細かくしすぎると圧力がかかりすぎて上手く抽出できず、逆に粗いと圧力がかからない。結果蒸らしの段階でフィルターから大量に漏れ出してしまう。
適切な挽き目さえ見つけることができれば、簡単に淹れられるアイテムだ。
ステンレスフィルターが備わったバスケットに18gの細挽きコーヒー粉を入れ、本体下部にカチャッとはめ込む。深煎りの豆はフワッとしがちなので、煎り具合に合わせて量を調節しよう。
続いて本体をカップ、もしくはサーバーの上にセットして、内側のラインまで約90度のお湯を注ぐ。やはりスケールがいらないのはイン・アウトドア係なく嬉しい。
なおこの時フィルターから数滴垂れてくることがあるが、数滴垂れるくらいが次のプッシュで圧力が上手くかかる印象がある。なので個人的にはベストな挽き目のサインと理解している。
1分後、シリコンの中心部分を親指で数回にわたってプッシュする。ただし中央の小さな穴をしっかり塞いでないと、中のお湯が少し飛び出たこともあったのでその辺りは慎重に。(僕が不器用すぎるだけかも)
ドリップと違うのは、”加水” が前提なこと。お湯やミルクを適量加えよう。個人的には 70ml ほど注ぐのがおすすめ。ミルクを加えると、いつもより少し濃厚なカフェオレが飲める。これがとにかく気に入った。
飲んでみた感想:微粉が出にくく飲みやすい
- 金属フィルターほどではないが風味も感じられる。アメリカーノに近いかも
- 微粉が出にくく、目詰まりも99%しない
飲んでみた感想は上記。紙フィルターのスッキリ感と、オイル感ある金属フィルターの中間のような飲み心地をしている。アメリカーノはスタバでのアルバイト時代にしか飲んでいないが、その味わいに近い気もする。
また “微粉の少なさ” も魅力だ。金属フィルターで淹れるとミクロ単位の粉も一緒に抽出され、ザラザラした舌触りを覚えることがある。が、Trinity Zero のステンレスフィルターは穴がこの上なく細かいため微粉が通りにくい。目詰まりがほぼしないのも嬉しい。
掃除は割と手軽にできる
これは本当に余談だが、抽出し終わったコーヒーかすを捨てる作業がフレンチプレスやエアロプレスに比べ少し楽なことだけ最後に書いておこう。
フレンチプレスを使い終わると、容器内にコーヒーかすが腰を深く据えている。取り除くためには容器を逆さにして振るか、長めのスプーンで取り除く。これが面倒。
対して Trinity Zero は、バスケットいっぱいにコーヒー粉が大人しく鎮座してるので、2~3回振ると粉がゴロンと出てくる (粉をプレスしないから)。余ったものは小さなスプーンで簡単に取れる。またパーツが3つだけなので、他に比べて洗う手間もかからない点も嬉しい。
まとめ:1杯分を淹れるには最高!
こんな感じで外コーヒーしたくない冬に『Trinity Zero』を紹介してみた。最後にデメリットを挙げると、1杯分しか淹れられない点だろう。
アウトドアで複数杯を同時に淹れるときは、フレンチやエアロプレスに任せて、それ以外は携帯性に優れた Trinity Zero という使い分けをしたい。
個人的には新感覚の味わいが気に入ったので、自宅でも積極的に使っていく予定。ハンドドリップが億劫になるこの季節は、朝の時短アイテムとしても重宝すると思う。なお購入は Kigu Coffee のサイトから可能。気になる人はぜひ。